「98回目の献血」〜まちだ献血ルーム

 献血をしたことは、ありますか。
 ぼくは、昨日、98回目の献血をしました。

 日本赤十字社が定めた献血基準によれば、成分献血ならば、年間24回の献血が可能ですから、98回ぐらいたいしたことはないと思ったら、ギネスブックによれば、79歳の南アフリカの男性は350回の献血回数によって、同記録に登録されているそうです。

 先述のように、日本の場合、年間24回の献血が可能で、年齢制限は69歳ですから、ぼくはあと23年献血ができ、年間24回それを続ければ、あと552回の献血が可能なのです。
 つまり数字上は、現在の健康を維持できれば、ぼくがギネスホルダーになることは、さほど難しいことではないのです。

 というより、すでに98回の献血回数があり、それに252回の献血を552回の機会から選択すればいいのですから、これはかなり実現性の高いことだといえます。

 いままでまるで無縁なことだと思っていたギネスが、いざ自分に関係してきても、あまり現実感は湧かないものですが。

 そもそもぼくが献血を始めたのは、他人を助けようとする利他的なものではなく、自分のためでした。
 献血ごとに血液検査の結果が分かるので、それ欲しさの献血でしたが、それが積もり積もって98回になったのです。

 初めての献血は今でも覚えていますが、平成元年の夏のことでした。
 上野駅の前に献血車があったので、時間に余裕があったこともあり、ついなんとなく献血をしたところ、それがいけなかったんです。
 自覚がないままに、夏バテをしていたんでしょう。まして、生まれて初めての献血で、しかも全血献血です。それも400mlでしたから、たまりません。採血の途中から気分が悪くなり、採血こそ終えたものの、まさに血の気が失せてしまいました。

 詰めていた医師に相談すると、「ダメだよ。初めての献血で400の全血は。特に夏場は体力が落ちているんだから。しょうがないねぇ。じゃあ、600ml輸血しようか
 ということで、献血に行って輸血を受けて帰ってきた、というのはぼくのネタです。

 尤も、98回も採血をすると、両腕ともに注射の針で出来た穴だらけ、警察官が見たら絶対シャブ中で逮捕されるほどのもんです。