「こうして、自民党は負けても、下野しないでしょう」

 明日(8日)の参議院本会議で、郵政民営化法案は否決されることが、ほぼ確実な情勢となりました。

 これを受けて、小泉首相は、臨時閣議を開き、衆議院の解散を断行し、総選挙に突入、投票日とされる9月11日(4日という案も)に、即日開票され、自公連立政権は惨敗を喫し、躍進した民主党首班の、岡田克也首相が誕生する公算が、いよいよ現実味を帯びてきました

 そもそも小泉首相は、3度目となった自民党総裁選挙で、「自民党をぶっ壊す」というキャッチフレーズを掲げ、田中真紀子のバックアップのもと、総裁選挙に勝ち、首相に任ぜられたのです。

 2001年、2004年の参議院選挙では、その小泉総裁のもとで自民党の立候補者は、郵政民営化をある者は訴え、ある者は郵政民営化に反対するも、いずれにせよ、総裁に民営化を推進する小泉首相を戴いて勝利を得たのですから、今さらそれに反対し、衆院が解散されることになろうとも、異議を唱えるのはおこがましいのです。
 選挙のときだけ、小泉総裁の人気を利用し、選挙で勝てば、あとは勝手に好きなことをやるというのは、虫が好過ぎるというものです。

 ですから、郵政民営化法案が国会で否決されれば、その信を国民に問う、という自民党総裁、首相としての今回の挙は、とても分かりやすいし、公約通り、こうして、「自民党はぶっ壊れる」ことでしょう。

 ただ自民党は、鵺のように、政権党にあることを至上命題とする政党ですから、たとえ民主党に敗れようとも政権を手放すことなく、自公と郵政民営化反対派が手を結び、政権を維持するという予測に、ぼくは与します

 こうして、選挙をしても結局、なにも変わらなかった、ということになる可能性も捨て切れませんが、選挙の予測ぐらいあてにならないものはないので、全くもって予断は許されません。