「立教大学社会学部『比較文化論』ゲスト・スピーカー」

 今日は実に楽しい経験を、させていただきました。

 というのも母校、立教大学社会学部「比較文化論」でのゲスト・スピーカーを、担当の金子啓一教授より依頼を受け、それを勤めてきたからなのです。
 およそ140名の、2年生を中心とする学生を前にして、リアクションペーパーを交えながら話したのです。
 リアクションペーパーでは時間がないので、二つのことしか尋ねることができませんでしたが、それは、下記のものです。

1、あなたが認識する「落語」とは、どんなものでしょうか。あれば、それを記してください。
2、あなたにとって「笑い」とは、どんな意味がありますか。あれば、それを記してください。

 記入時間は10分ですから、ごく大まかなことしか書けなかったでしょうが、これがなかなか、素晴らしい意見が多かったのです。

 まだ仔細にリアクションペーパーを読んではいませんが、たとえば、1、の回答で“実際にあった話、ありそうな話を世代を問わずに面白く感じるように話すこと”と記入したものがありましたが、おっしゃるとおりです。ところが、これがなかなかうまくいかないんだなぁ。
 “粋な一人芝居。「笑い」の要素がないのも落語といえそう。例えば怪談とか。”なんていう回答を読むと、なーんだ、よく知っているじゃありませんか、と思ってしまいます。
 “伝統的な日本の娯楽で、今の全ての笑いの原点”。泣かせるねぇ。
 “同じはなしを話すのに、話す人によって全く違う面白さがある。”よくご存じで。

 すげえなぁと思ったのは、次の回答。
 “違和感やズレによって笑いを取る。それによって一般的な考え方にそれらを与えることで、一般的な考えの質全体を変えるようなこともある存在、つまり、かなり社会的な芸能であると思える”
 これを記したのは、2年生の女性です。恐れ入りました。