「宣伝誌は面白い」

 多くの出版社で、宣伝を兼ねた月刊誌を出しています。
 岩波書店『図書』、筑摩書房『ちくま』、新潮社『波』、講談社『本』、集英社『青春と読書』、角川書店本の旅人』、新聞社ですが、朝日の『一冊の本』といったところです。

 池田清彦の「やがて消えゆくわが身なら」(『本の旅人』)の連載が終わったいま、最も面白いのは、佐藤正午の「書く読書」(『図書』)です。
 『図書』では、小沢昭一聞き書き「遊びつづけて七十年」も面白い。
 たとえば、今月号の「おんな」では、テレビ番組で小沢昭一が初恋の女性と再会したところ、“その子のお母さんが来たんじゃないか”が面白かった。

 「一冊の本」の小倉千加子も、『宙飛ぶ教室』でその製品の質を維持しています。
 今月の「やさぐれた男」では、

“恋愛というものが、女性にとってどういう条件を満たさなければならないものなのかが、よく分かる。
 痩せること、指の先までスタイリッシュに決めること、朝ご飯を作ってやること、甘えること、会話で相手の心のツボを押してやること、面白い話をしてやること、ヨシヨシしてやること、じらすこと、そして男が本気になってくると、ポイと捨てることである。”

  なるほど。