「ドイツ、初の女性首相誕生」

 ドイツは、9月18日の総選挙から、3週間を過ぎて、ようやく、その選挙の結果比較第一党となった、保守系野党のキリスト教民主・社会同盟の党首メルケルを首相に掲げ、第2党となった与党社会民主党との大連立政権が樹立される見通しとなりました。

 予想された結果とはいえ、1966〜69年のキージンガー以来の、第一党と第二党からなる大連立政権の誕生です。

 それにしても、実感できるのは、政治は論理ではなく、情に左右され勝ちである、ということです。
 その目指す政策を考えれば、キリスト教民主・社会同盟は保守なのですから、自由民主党と組み、社会民主党は左派党や緑の党と組めばいいのに、近親憎悪が作用するのか、それでは、過半数に達しないという条件があるとはいえ、兎に角、政策ではなく、野合とも言える大連立が樹立されました。

 さて、このメルケルという、出身の東独では極めて不人気の首相は、いつまで持つことやら。