「米国財政赤字史上最高」

 米行政管理予算局(OMB)は、12日、06会計年度(05年10月〜06年9月)の財政赤字は、4,000億ドルを上回るとの見通しを明らかにしました。

 OMBは昨年7月時点では、06会計年度の財政赤字を3,410億ドルと予想していましたが、米南部を襲った「カトリーナ」被災の復興のため、623億ドルの補正予算を計上したために、大幅な上方修正を行ったのです。

 米国はこうして、財政収支の赤字と経常収支の赤字という「双子の赤字」を抱えているのですが、その経常収支の赤字を支えているのが、他ならぬ日本と中国です。

 三國陽夫著『黒字亡国―対米黒字が日本経済を殺す』(文春新書)によれば、そこには「輸出で稼いだ黒字を日本がドルでアメリカに預け、日本の利益ではなく、アメリカの利益に貢献している限り、円高圧力もデフレ圧力も弱まることなく、政府・日銀がいくら財政支出や金融緩和というデフレ解消策を講じても、一向に持続性のある効果は現れないのである」と、記されています。

 まさしく、米国にとって、アジア様々、日本様々なのです。