「デフレ脱出論いろいろ出たけれど」

 9月21日の朝日新聞朝刊経済面で、「デフレ脱出論いろいろ出たけれど…」と題して、デフレ論争をごくかいつまんで解説していました。

 欧米では、1980年代以降、1970年代のスタグフレーションに対応できなかった、ケインズ経済学が大きく後退し、ミクロ分析の理論による、新古典派経済学が再び脚光を集めるようになりました。

 日本では、それでもケインズの影響は続き、バブル経済の崩壊による税収減少によって、やっと公共投資によらない経済振興に舵を切りました。

 したがって、その特集でも、ケインズ経済学者は、小野康義(阪大教授)のみで、あとの4人はみな非ケインズ経済学者です。

 それぞれ、構造改革推進派の竹中平蔵総務相野口悠紀雄早大大学院教授)、金融政策活用派(いわゆるリフレ派)の岩田規久男学習院大教授)、不良債権処理推進派の小林慶一郎(経済産業所研究員)が、採り上げられていました。

 ぼくは、『エコノミストミシュラン』を編集した面々が代表的な論客を務める(「らん読日記」http://www.ranjo.jp/cgis/randoku/data/1096785972.html)リフレ派を支持するのですが、さて、どの派が最も有効な対処法を持っているのか。

 実は、ぼくもよく分かっているわけではありません。
 ただ、800兆円に迫る財政赤字を抱える日本で、今更ケインズでもないだろうに、とは思いますが。