「安倍首相の経済政策」

 安倍首相は戦後の歴代首相では初めて、最初の外遊先に中国を選び、そのまま韓国に向かい、外交では前首相とは異なり、日中韓の結びつきを強めることに先ずは、成功しました。

 さてでは、どんな経済政策を採ろうとしているのでしょうか。朝日新聞の山田厚史編集委員の記事をもとに記します。
 一言でいえば、竹中路線の継続でしょう。

 公募で官邸入りした、高橋洋一内閣参事官が、竹中氏の分身として機能するでしょう。
 高橋氏は、増税に批判的という極めて異色の財務官僚です。
 氏は小泉首相時の経済財政諮問会議に入り、郵政民営化政府系金融機関再編のシナリオを書いたとされています。
 今回は、経済政策担当の根本匠首相補佐官のスタッフを勤めます。
 そこで、財政再建は、成長率を高めれば達成できる、と主張します。
 レーガン政権時の、ラッファーカーブの再現を狙っているのでしょう。

 経済財政担当相は大田弘子氏。政策研究大学院大学教授でした。
 経済政諮問会議には、インフレターゲット論者の伊藤隆敏東大教授。

 増税派は、与謝野馨柳沢伯夫伊吹文明の各氏ですが、与謝野氏を除いて、閣内に取り込みました。
 こうして、「竹中成長路線」は継続されそうな雲行きです。