「十二月大歌舞伎観劇」

 師走に入り、遅ればせながら、今年初めて妻と歌舞伎を見に行くチャンスを得ました。

 本日、歌舞伎座夜の部公演です。
 見ものは、市川團十郎の娘、市川ぼたんが成人女性ではごく稀に、歌舞伎の舞台を勤めていることです。

 ほかにも、雀右衛門(昼の部)、富十郎菊五郎海老蔵菊之助らの人気者が盛り上げていました。

 たとえば、ニューヨークやロンドンに行けば、どこの劇場ではどんな芝居が掛かっているか、市民ならば共通の認識として誰もが知っていることだそうですが、果たして、都民のうち、どれほどが歌舞伎座でどんな芝居が掛かっているか、御存じなのでしょうか。

 幕間に、売店で歌舞伎所縁の品々を冷かしながら、「この“鎌輪ぬ”の手拭って、どちらのご一門でしたっけ」「成田屋さんです」なんという会話を交わせるのも、歌舞伎座ならではです。