「宮沢元首相の御逝去を悼む」

 宮沢元首相が、昨日87歳でお亡くなりになりました。

 自民党では、ぼくが最も共感を覚えていた政治家だったので、その死は惜しみて余りあります。

 宮沢さんといえば、下記の事柄が思い出されます。
1、保守リベラルを代表する護憲派
 「あちこち不都合なところはあるかも知れないが、全体として屋台骨を崩すようなことが果たして現実的なのかという思いはしますねえ」

2、その基本原則は、「我が国は外国で武力行使をしてはいけない」

3、弱い決断力
 1992年銀行への公的資金投入に言及し、「国民経済全体のためには、あえて(公的援助を)辞するものではない」それが、「銀行救済策だ」と批判を浴びると、あっさり撤回。

4、最後のケインズィアン
 現在国の借金残高が国内総生産の1.6倍にまで積みあがったのは、小渕政権での宮沢蔵相の積極財政が大きな原因となっている。「ヘドロにコンクリートパイルを打ち込むようなものだった」と述懐していました。

5、「日本の有力政治家の中で最も英語が達者」(米有力紙)という国際派。

6、中曽根康弘元首相談
 「戦後の最高の知性を持った政治家」

 いずれもぼくにとっては、親和性を持つエピソードです。
 宮沢さん、本当にお疲れ様でした。安らかにお休みください。