「夕べの食事と参院選」

 昨日から妻は、合宿に行っており留守です。
 妻はjazz vocalistなので、こうしてたまに音楽合宿を営むのです。

 したがって、早大での授業が終わった後、夕食を一人で食べしました。
 場所は新宿の、スペインレストランです。
 午後9時30分頃入店し、パエリアのセットを注文してからは、所在無く新聞を読んでおりました。
 それによると、講談社エッセイ賞岸本佐知子さんの『ねにもつタイプ』(http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480814845/筑摩書房)が選ばれたとのこと、快哉を叫びたい思いを噛み締めながら、ふと隣の女性同士の会話に耳を傾けると、これがなかなか興味深いのです。

 年のころは、30代後半でしょうか。
 ぼくがその店にいた45分の間、その二人は、一瞬たりとも休むことなく会話をしていたのですが、その内容が、「だんな」、こども、両親、つまり、家族に限定しているのです。

 もしかすると二人は、昨日会ったその刹那、今日の会話のテーマを「家族」に限定し、それ以外の、政治、経済、国際情勢等については一切話題に出さないと堅く取り決めたのかもしれません。

 それにしても、45分もの間、その二人の会話への沈潜ぶりには、瞠目させられたものでした。

 その二人は、参議院選挙のことなんぞ、話題に上らせることは、きっぱりと忌避しているかのようでした。