「動く、サルコジ大統領」
右派出身、フランスの、サルコジ大統領の組閣がなかなかの豪腕振りでした。
さる5月の組閣の際に、社会党のクシュネル元保健相を外相に、その他の社会党系3人も閣僚に起用。
総選挙を受けての6月の内閣改造では、社会党地方議員で著名な女性運動家アマラ氏を都市問題担当相に据えるなど、左派の二人を加えました。
極め付きは、国際通貨基金(IMF)のラト専務理事の後任を、社会党でロワイヤル氏と大統領候補の座を争ったストロスカーン元財務相で、欧州各国の支持を取り付けたこと。
御蔭で社会党は、パニックに。「社会党の改革は、サルコジがやってくれる」との声まで出る始末。
国民議会でサルコジを支持する民衆運動聨合(UMP)は、577議席中319議席を占めるのですから、左派におもねる必要はないのにもかかわらず、左派から引き抜くのは、来年の統一地方選挙に備えてのことか。
収まらないのは、UMP。リュカ国民議会議員は、「こっちには能無ししかいないというのか。ならば、選挙に勝たなければよかった」と不満をルモンド紙に吐露したそうです。