「『この国のかたち』」

 昨日は、まちだ史考会の読書サークルで、『この国のかたち』を読む会に参加しました。
 もちろん、司馬遼太郎さんの著作です。
 昨日読んだのは、(五)にある、「室町の世」と「連歌」でした。

 そこでは、応仁の乱のことを、司馬さんは、“いわば生物学的な無意識の革命だった”と記しています。
 たしかに、応仁の乱で、日本は変わったといいます。
 京都の古老と話していると、古老が「あの戦争」というから、てっきり太平洋戦争のことかと思い、話をしていると、どうも噛みあわない。
 よくよくきいてみると、「あの戦争」とは、「応仁の乱」だったという、有名な話がありますが、京都の人にとって、戦争とは「応仁の乱」のことなのだそうです。

 もうひとつ。
 室町時代になって商工業が発達し、無位無官にして富をもつ前代未聞の存在が多数あらわれたとき、それを有徳、有得とよんだ、という指摘が興味深かったものです。
 当時は、徳が備わっていることは、富んでいることと同義だったのですね。
 今とは、大違いです。