「ICUの挑戦」

 国際基督教大学ICU)は、2008年度から、新入生を特定の学科に所属させず、2年次の終わりに所属を決める新制度を導入するそうです。⇒http://subsite.icu.ac.jp/oar/index.html

 ICUは、米国流の大学ですから、もともとリベラルアーツを重視した教学体制をとってはいましたが、それでも、入学段階で、所属学科は決める制度でした。

 それを、入学段階では、文系理系を含めてただ、ICUの新入生として受け入れる、というのです。

 なるほど、米国では、大学卒業後、法曹資格を得るためには、ロースクール、医師になるためには、メディカルスクールに進学することになっており、大学では、リベラルアーツ教育を重視していますから、ICUらしい教学改革です。

 ただ、日本の場合、3年生の秋から就職活動が一斉に始まるため、実質的な勉学期間は、2年半で、後は、なかなか勉学に集中できないのが現状です。

 これをICUに当てはめると、わずか、半年間で、専門分野の勉強をマスターさせなければならなくなり、それは、実質的にはかなりの無理が生じます。
 ですから、大学院進学者が少なくないICUだからこその教学改革という気がします。

 その理想にはぼくも共感しますが。