「長谷部恭男(東大教授)の憲法」
東大法学部に長谷部恭男教授がいます。⇒http://www.j.u-tokyo.ac.jp/about/professors/profile/hasebe_y.html
長谷部先生による「UP」(東大出版会)への連載、『憲法のimagination』読んでいたら、08年1月号で、下記の文言がありました。
“憲法九条の文言(第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。)を通常の日本語通りに理解すると、たしかにあらゆる実力装備の保有を禁止しているように見える。しかし、憲法学者は憲法の文言をいつも通常の日本語通りに理解しているわけではない。「一切の表現の自由」を保障するという憲法二一条の文言にかかわらず、わいせつ文書や犯罪の煽動は取り締まられる。文字通りに読むと「公の支配に属しない」私学への国庫補助を禁止しているかに見える憲法九八条の文言にもかかわらず、私学助成が憲法違反だと主張する憲法学者は、(中略)ほとんど見かけたことがない。”
たしかに、おっしゃるとおりだと、ぼくは思います。