「堀井憲一郎の『落語とは何か』」

 「本」7月号掲載の、堀井憲一郎『落語とは何か(上)』が面白い。
 気になった箇所をいくつか、摘記してみます。

 “「目の前にいるこの人たちを何とかしたい」という気持ちが落語そのものなのだ。”
 “落語は、長〜い、しかも地味、でも歌である。”
 “客がおもってるより、落語は弱い芸だ。一組のカップルが喋っているだけでその席はまずつぶれてしまう。”

 一番効いたのは、次の文章でした。
 “この顔で、人前に顔を晒して、その顔を見てもらってそれでおあしをいただいて生きてるんだ、というのが顔に出てればよろしい。
 まずい噺家の顔は、年をとっても出来ていない。”

 あたしの顔もまさしく、出来ていないんだよなぁ。