「文体」

 東大大学院総合文化研究所の野矢茂樹教授が「本が好き」(光文社)2009年1月号で、「独自の文体に出会うことには、身体能力を押し広げられるような喜びがある。高校生の頃、野坂昭如にはまって自分の文章が破壊されかけたことがある。東海林さだお林望のエッセイも私の日本語の幅を拡大した。あるいは村上春樹も、私にとってはまず文体の魅力だった。」
 たしかに、野坂の文体は、悪魔的です。