「不況で儲かる商売」

 ぼくが落語家になった昭和56年(1981年)当時、寄席にお客さんは今ほど入っていませんでした。
 それをある先輩落語家は、「こういう商売は、不況になると強いんだよ」とおっしゃっていましたが、まさしく、不況の今、寄席は活況を呈しています。

 ほかにも、不況になると儲かる商売はあるもんでして、朝日新聞24日付夕刊によれば、食材メーカー「マロニー」では、1950年の創業以来初めてというほど売り上げが伸びており、「在庫が底をつかないか、製造部門はヒーヒー言っている」そうですし、パックの鍋つゆの売り上げも好調で、フジッコは昨年同期比2.5倍の売り上げ増だそうです。
 これらはいずれも、家庭で鍋という内食志向の反映でしょう。

 ふりかけのメーカーも、売り上げが伸びているそうですし、こういうメーカーにとっては、不況様様です。