「堕落した世界」

 世の中には、堕落した世界があればあるものです。
 たとえば、「短歌人」2月号に斎藤寛さんが寄せたエッセイ『師匠は支障を生む』によれば、“明日の歌会の何番の歌は某先生の歌だから点を入れるように”といった根回しがなされ、“師匠風”が設定した“禁じ手”ほか“大原則”に従わない作品ははじめから選外、といったことを暴露していました。
 本当だとすれば、世の中には、堕落した世界があれば、あるものです。