「老化現象か」

 高島俊男さんのエッセイに、「時々、自分の本棚に知らない本を見つけて、「へえ、こんな本を買っていたんだなあ」と取り出してパラパラめくってみると、赤線を引いたり書きこみをしたりしてある。それがどうも自分の字のようである。しかしおぼえがない。赤線、書きこみがなかったら、「神明に誓って見たことのない本だ」と言い張るところである。これはわりあいによくある。」というものがありましたが、昨日、永井龍男の「青梅雨」を読もうとしたところ、あれま、読んだ跡があるのです。
 しかも、2度も読んでいたようなのです。
 でも、まったく覚えていないのです。
 こういうことに、これからもしばしば遭遇することになるのでしょうね。

 ちょうど、夏休みですが、若者にいいたい。若いうちに読んだ本はなかなか忘れませんが、ある程度の年齢になると、読んでもすぐに忘れてしまいますよ。