「古田博司(筑波大学)教授」
『ちくま』で楽しみにしているのが、古田博司(筑波大学)教授⇒http://shakai.social.tsukuba.ac.jp/~furuta/による、「珍本通読」です。
12月号では、山田詠美から始まり、江國香織を経て、吉屋信子、宮本百合子、野上弥生子へと至る経路をとって、日本女流文壇の傾向を論じる技は手練れのものでした。
11月号では、カントとヒュームの関係を原祐訳を用いて論じていました。
10月号では、加藤周一と三島由紀夫の共通点。三島がいう、「日本の男性的文化はほとんど外から来たもの」と断じ、加藤も「(前略)多くは西洋伝来の、和風からはほど遠いもの」との言を紹介していました。
いずれも、いままでみたことのない着眼の妙でした。