「飯田泰之准教授の仮説」
飯田泰之(駒澤大学経済学部)准教授が、朝日新聞18日朝刊オピニオン欄で発言していたことに同感したので、ここに引かせていただきます。
「例えば倒幕運動のスローガンである尊王思想は一種の懐古運動です。ただし、その目標である『勤皇の世界』は、現実には存在しない理想の対象でした。その虚構を原動力にしつつ、ある時点で上手に反転できたから、近代日本がある。昭和初期にも日本を懐古する向きがありましたが、このときは大失敗しました」
「明治維新以来、日本は一貫して階層移動が激しい社会でした。バブル期を境に移動が起きにくくなったというのが、僕の仮説です。階層移動が乏しい社会は息苦しい。今の閉塞感の元凶はそこにある。社会の流動性を取り戻す必要があります」
なるほど、聞く耳を持とう、と思った次第です。