「「注目の論考」」

 朝日新聞3月31日付け論壇時評で編集部が選ぶ「注目の論考」に、見逃せない指摘がありました。

 一つは、世代間格差を巡って、大竹文雄と冨山和彦による対談「『なんて恥ずかしい』若者搾取」(Voice4月号)で、「若い人は損をしています。歳をとった人たちは、払った以上にもらっています」と政府が率直に認めるべきだと提言しているそうです。
 これは、いうまでもなく、年金について、ですね。

 もうひとつ、権丈善一「消費税と福祉国家」(東洋経済3月12日号)は、付加価値税の発明が西欧の福祉国家を生んだが、日本は消費税を「しっかりと利用しきれないまま」福祉国家を模倣したため財政危機に陥ったと述べているそうです。

 特に、権丈の指摘には、首肯した次第です。