「大平正芳」

 福永文夫(獨協大学法学部)教授による、『大平正芳』「戦後保守」とは何か(中公新書)を読みおえました。同作品にあった下記の述懐は、大平らしいものといえましょう。
 「[日本国憲法は]いわば、戦後の不順な天候の間にね、一瞬青空が見えたということで、あの状況のもとで考えられる限りの、非常にヒューマニズムを打ち出した一つの芸術品だったと思うんです。だけども、これはりっぱなもんですけれども、まあツー・アイディアリスティックという感じがする。」