「増える凶悪事件報道」
池上彰が「新聞ななめ読み」を朝日新聞夕刊に連載していますが、昨日(7月28日)の「凶悪事件」が面白かった。
それによれば、殺人事件は年間ベースで2007年が戦後最低の件数だったというのです。
刑法犯全体の認知件数は、2003年から昨年まで5年連続して減少しているのだそうです。
つまり、数字で見る限り凶悪事件は、減り続けているのだそうです。
ところが、治安が悪化しているという印象を抱く人が少なからずいるのは、なぜか。
それは、池上の見立てによれば、かつて池上がNHKの警視庁担当記者だったころ、殺人事件はめったに全国ニュースにならなかった、というのです。
つまり、凶悪事件は減っても、「凶悪事件報道」が増えているのですね。