「鹿島茂(明大教授)の語学頭脳容量定量説」

 鹿島茂明治大学国際日本学部)教授が『一冊の本』(朝日新聞出版)に連載している、「ドーダの文学史」の11回目で、「語学頭脳容量定量説」なるものを唱えていました。

 それは、語学のための頭脳というのは、多少の個人差はあるものの、あらかじめ容量が決まっており、無限に拡大はしないという説です。

 具体的には、ある人の語学頭脳において母国語がすでに定量の大半を占めてしまっている場合、外国語が新たに入り込む余地がないため、外国語の学習にはおのずと限界が生まれるが、反対に母国語が余り詰まっていない場合には、外国語がたやすく入り込む、というもの。
 したがって、外国語の学習者が年少であれば、習得が早い、というのです。

 その結果、鹿島教授によれば、語学秀才は例外なく、日本語能力が貧弱だそうです。