「未曾有の大不況」
野口悠紀夫(早大院ファイナンス研究科)教授が、「経」1月号の『避けられぬ未曾有の大不況』で記していたように、日本はまさしく、未曾有の大不況に突入したようです。
それは、昨日も触れた「GLOBE」第8号でも、野口悠紀夫教授は、同趣旨のエッセイを寄せていることでもわかります。
そこで問題なのは、日本は高度成長期から連綿として続けてきた「モノ作り経済」が、ついに機能しなくなったということです。
野口教授はこのように、記しています。
「現在の経済危機は、産業構造転換の好機ととらえるべきものだろう。ただし、将来の産業構造の具体的な姿は、あらかじめ分からない。高度成長期のように「政府が将来ビジョンを描き、それを官民協調で実現する」という時代ではない。具体的な姿は試行錯誤で探ってゆくしかない」のだというのです。