「許光俊教授」

 クラシックファンでその名を知らぬ者はいないでしょうが、念のため、記しますと、許光俊とは、慶應義塾大学法学部教授⇒http://www.law.keio.ac.jp/kyouin/hiyoshi/t_kyo.htmlであり、気鋭の音楽評論家です。

 その許が、『本が好き!』(光文社)で連載している、「世界最高のピアニスト」が面白い。
 たとえば、8月号では、7月号のヴァレリー・アファナシエフに次いで、今度は、イーヴォ・ポゴレリチを、「孤独な完璧主義者」として取り上げています。⇒http://www2.deutschegrammophon.com/artist/whatsnew?ART_ID=POGIV

 たしかに、許が指摘するように、ポゴレリチは、「不気味さがある異端のピアニスト」です。
 そして、ポゴレリチの演奏は、「聴き終わるとヘトヘトになってしまう。爽快感などありはしない。カタルシスもない。」けれど、また聴きたくなってしまう、不思議なピアニストです。