「一億総中流社会」

 橋本健ニ(武蔵大学)教授の『「格差」の戦後史』(河出ブックス)によれば、一億総中流社会は、1970年代を中心としたごく一時期の泡沫に過ぎなかった、というのです。

 当時、ぼくは中高校、大学生だったのですが、「一億総中流社会」は勝ち取ったものという意識はなく、所与のもの、という認識でした。