「タイトルの巧さ」

 城山三郎の著作は、タイトルをみただけで読みたくなるものがあります。それだけ、著者が意を用いていたのでしょう。
『粗にして野だが卑ではない 石田禮助の生涯』、『もう、きみには頼まない 石坂泰三の世界』、『そうか、もう君はいないのか』、『わしの目は十年先が見える 大原孫三郎の生涯』、『価格破壊』、『毎日が日曜日』いずれも、面目躍如たるものがあります。