「映画『キリマンジャロの雪』」

 昨日は、妻と二人で、神保町の岩波ホールで上映中の、映画『キリマンジャロの雪』を見ました。
 午後2時半上映の回で見たのですが、客席は8割5分ほどは埋まっていたでしょうか。
 世評どおりの傑作でした。
 この映画は、ヘミングウェイの小説ではなく、ビクトル・ユゴーの詩をもとにしたもので、監督は、ロバール・ゲディギャン。
 舞台は、監督が生まれ育ったマルセイユです。必然的に、港から出航する船がスクリーンに度々出てくるのですが、そのゆったりと動く船が、この映画に情緒をあたえるのに効果を発揮しています。
 この、なんとも御伽噺のような、「連帯」と「温もり」をもたらす映画は、世知辛い世の中に一縷の望みを与えてくれます。