「保守思想」

 近代保守思想について考えると、エドマング・バークに源流があるのでしょうが、保守思想の根本は、中島岳志北海道大学)准教授が、朝日新聞(2010.6.19)で指摘したように、「理性万能主義への懐疑」なのでしょう。
 不完全な人間が構成する社会は、必然的に不完全な存在であり続け、永遠に理想形態にたどり着くことなはい。
 保守は、そんな人間社会の完成不可能性を静かに受け止めた上で、理性によってパーフェクトな社会が出来上がるという楽観的な進歩主義を根本的に疑うのです。