「『来るべき民主主義』」

 國分功一郎高崎経済大学准教授)が昨日の朝日新聞夕刊で採り上げられていましたが、そこで紹介されていた『来るべき民主主義』(幻冬舎)で提起されている課題は、「生活に関わるほとんどのことは自分たちでは決められないのに、なぜそんな政治体制を民主主義と呼んでいるのか」、ということです。

 それによれば、「今の民主主義は国民主権という言葉で定義されているが、そこで言う主権とは、法律を作る権利のこと。だから政治参加が立法府への関わりに限定される。僕らは近代初期の政治哲学がつくった、決して十分とは言えない概念でなおも民主主義を語っている」というのです。
 そもそも民主主義とは多数決だという考えも、主権を立法(議会)として捉える誤りから生み出された「大きな偏見」と、國分は指摘しています。⇒http://www.gentosha.co.jp/book/b6942.html