”Summer Time”落語会&open campus 2005 in Waseda University

 今日は、らん丈の地元、町田市玉川学園"Summer Time"での落語会の目出度く、第2回目を開かせていただきました。

 何しろこの暑さですから、開場前は、果たしてどれほどのお客様が来てくださるのだろうかと、心配しておりましたが、杞憂に終わり、ほぼ一杯の入りとなりました。
 ご来場本当に、ありがとうございました。
 ちなみに、本日のネタは「お菊の皿」と「金明竹」でした。

 特に、マイミクの御二人は、ありがとうございました。打ち上げと呼べるほどのものではなく、単なるお茶でしたが、8月13日はちゃんとした打ち上げに参りますので、是非、お手伝いに来てください。

 7月30,31日の両日にわたって、早稲田大学Waseda University西早稲田(政治経済、法、教育、商、社会科学、人間科学、スポーツ科学国際教養学部)、戸山(第一、第二文学部)、大久保(理工学部)の3キャンパスで、合同オープンキャンパスが開催されています。

 少子社会となった日本では、受験させてやる大学から、受験していただく大学へと、大学の、受験に対する考えに大転換が、もたらされました。

 また、就職難がそれに拍車を掛け、大学にキャリア教育は必須のものとなりました。

 その結果、より実践的な面での学習効果への要請を果たすべく、コンピューターと英語は必ずマスターすることを前提に、たとえば、立教が来年新設する、経営学部の国際経営学分野の約3分の2は、英語での講義が展開されますし、早稲田の国際教養学部では、3科目(基礎演習A、情報処理入門、数理統計入門)を除いて、ほぼすべての授業は英語等の外国語によって展開されます。

 たしかに、それもひとつの大学側が果たす役割ですが、ぼくは、キャリア教育とは、各人が本当に好きなことを発見させること、に尽きると思います。

 そこで面白いのは、富野由悠季の『富野に訊け!』(徳間書店)です。

 「経済学部進学を考えているが、アニメの仕事もしたい」という高校3年生に対し、「高3で経済(学部)を目指そうと思った段階で、あなたはアニメ、芸術には向いていません

 「バイト先で正社員にならないかと誘われたが、まだ自分のやりたいことを見つけていない」という26歳のフリーターには、「両親の財産を食いつぶす人生を送るしかないのだから、そうしなさいよ

 と、誠に的確な回答を記す。

 このように、通り一遍ではない親身なキャリア教育こそが、学校に本当に望まれていること、なのではないでしょうか。

 富野由悠季監督は、こんなことも言っていました。
 「人は独りでは生きられない。支えてくれる親は老いる。資源を浪費する“豊かさ”がいつまで続くか分からない。社会の役に立てない人間は、いつか社会に捨てられる」
 「普通の人は普通の生活を考えた方がよい

 あるいは、パラサイトシングルの命名者、山田昌弘東京学芸大学教授)は、「やりたいことはきっと見つかる、誰でも輝く才能を持っている、努力すれば夢はかなう―マスコミがこんなふうにあおるのもよくない」と指摘します。

 そうですね。たとえば、メジャーリーガーは皆、超人なのです。その中でイチローは、タイトルホルダーになるのですから、彼はスーパー超人なのです。
 そして、イチローになれるのは、イチローだけであって、他の誰も決してイチローにはなれないのです。

 橋本治が『「わからない」という方法』(集英社新書)で、「プロとは、なんらかの奇跡を現場で起こしてしまう人間である」と、記していますが、まさに、イチローのプレイは奇跡なのです。

 奇跡を起こせない人は、普通の生活を送ったほうが、無難なのです。