「大変な法律が審議されようとしています」

 今日の朝日新聞社説にも載っていましたが、今国会に、「共謀罪」という組織犯罪対策を主目的とした法案が、提出されています。

 2003年に政府が提出したものの、野党の反対により、2度廃案されたものを、今回で3回目となる提案です。

 犯罪は凶悪化の一途を辿り、薬物の密輸や集団密航、大規模な窃盗団など、国境を越えた組織犯罪に対し、各国が条約をもとに足並みを揃えた取締りに臨む、その姿勢をぼくは多とするのですが、それには、この共謀罪は、いかにも「非常に分かりにくい」のです。

 つまり、密室で数人が「らん丈の野郎気に食わないから、ぶっ殺してやろうぜ」と共謀するだけならば、まだ、犯罪ではないものの、この法案が成立した暁には、その共謀後、だれかが、自宅用に包丁を買いに行ったところを、警官が発見すると、らん丈を殺すために、購入したものと見なされ、逮捕される可能性が出てくる、という、市民生活を著しく窮屈にさせてしまう法案が、この共謀罪なのです。

 このような法案が成立することを望む市民は、果たしてどれほどいるのかしら。