「小泉首相の靖国参拝」

 立川流家元、立川談志師匠は、よくこう言っていました。
 「いいか、馬鹿とはな、状況判断できない奴のことを言うんだ」

 それを聞いてなるほど、と思ったものですが、さて、昨日の小泉首相靖国参拝です。
 小泉首相は、総裁選挙に立候補する際に、公約として、「8月15日の参拝」を掲げましたが、結局、それは一度も果たされずにいます。
 また、赤字国債30兆円枠を突破したときも、30兆円以内に収めるという公約をたいしたことではない、と平気で破りました。

 たしかに、中国と韓国の世論は、小泉首相靖国参拝には反対です。
 今年参拝しなかったら、それに屈することになるので、小泉首相は今年も参拝を強行したのでしょうが、ぼくがどうにもよく分からないのが、2003年1月4日、首相として3回目の参拝の際に、「(不戦の)決意を新たにするには、いい時期ではないかなと思いました」という発言を聞いたときです。

 不戦の決意を新たにする際、靖国神社という場所を、ぼくは相応しいとは思いません。
 不戦の決意に相応しいのは、「日本国憲法」が施行された5月3日に、国会でその決意を表明することだと思います。

 さて、冒頭の談志師匠ではありませんが、今回の靖国参拝において、小泉首相は、状況判断を的確に行ったといえるのでしょうか。