「信仰義認論」

 一口に信仰義認論といっても、パウロによるものと、ルターによるものに大別されますが、ここでは、パウロによる信仰義認論について、ほんのほんのささやかながら、記したいのです。

 パウロの信仰義認論を直截簡明に記すと、“不信心な者”が義とされること、をいうのです。
 これでは、簡明すぎますか。
 つまり、神が人を義なる者と認めるのは、その人の正しいあり方や行為によるのではなく、ただ信仰によってのみなのだというとらえ方を言うのです。
 パウロは言います。「力は弱さにおいて完全になる」と。