テレビ東京で放送された、『林家三平ものがたり』を見ました。
副題に、“昭和の爆笑王”と銘打っていましたが、正しく、三平師匠は、戦後の日本を代表した芸人、というよりも、戦後の日本を体現した、3人の一人に当たるのではないかと、ぼくは思っているのです。
戦後の日本を体現した3人とは、長嶋茂雄、美空ひばり、そして、林家三平師匠です。
なるほど、あんな時代がほんの20数年前までの日本だった、そんな感懐に耽る時間を持つことが出来た番組でした。
脳梗塞から復帰した三平師匠を、新宿末広亭でぼくは客席にいて迎えた一人でしたが、あのとき、客席に横溢していた安心感、というものを今でもまざまざと覚えています。
それは、おれたちの“三平師匠”が帰ってきた、という安心感でした。