「安倍首相の所信表明演説」

 昨日、安倍首相は衆参両院の本会議において、就任後初の所信表明演説を行いました。

 その全文を新聞で読み通すことは、退屈でしたが、その結果、面白かったことがあります。
 安倍首相はこんなことを演説のなかで、語っていました。

 『私が目指すこの国のかたちは、活力とチャンスと優しさに満ちあふれ、自律の精神を大事にする、世界に開かれた、「美しい国、日本」であります。この「美しい国」の姿を、私は次のように考えます。
 一つ目は、文化、伝統、自然、歴史を大切にする国であります。』

 上記のような日本を目指す首相が、その演説の中で、「カントリー・アイデンティティー」、すなわち、我が国の理念、というのです。
 「カントリー・アイデンティティー」と、英語を使う必然性がどこにあるのでしょうか。

 安倍首相と極めてよく似たお考えをお持ちの政治家に、石原慎太郎都知事がいますが、石原知事もやはり、外来語をそのスピーチに入れることがお好きです。

 安倍首相が「筋肉質の政府」というところを、石原知事ならば、「マッチョな政府」とでもいっていたことでしょう。