「ノーベル経済学賞受賞者決定」

 ノーベル賞は、物理学、化学、医学・生理学、文学、平和、経済学の6部門に分かれており、そのうち、日本人の受賞者がいないのは、唯一経済学賞のみですが、その経済学賞の2006年の受賞者が決まりました。

 コロンビア大学の、エドムンド・フェルプス教授です。⇒http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20061010k0000m040042000c.html
 同教授は、経済学では、長らくインフレ抑制と失業の減少はトレードオフの関係(何かを得るための代償)にあるとされていたものを、個人や企業の行動から雇用の動きを分析した結果、長期的には失業とインフレとは無関係であることを証明したのです。

 つまり、フィリップス曲線http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97%E3%82%B9%E6%9B%B2%E7%B7%9Aの存在を、同教授は否定したのでした。

 ノーベル経済学賞を受賞したからといって、その理論が必ずしも正しいというわけではないものの、フィリップス曲線が経済学的に根拠のない理論となれば、当然、マクロ経済学の教科書は書き換えを余儀なくされます。