「欧州でも広がる格差」

 4月12日の朝日新聞朝刊によれば、“市場経済と平等な社会の両立をめざしてきた欧州で、格差が広がっている。”とのことです。

 なるほど、日本ばかりで社会の格差が広がっているわけではないのですね。
 同記事によれば、“欧州主要国はなべて経済が好調で、人びとの生活も上向きに見える。
 確かにフランスでは貧困層は減っている。だが、96〜04年に最富裕層の収入は最貧層より5倍以上も増えた。
 英国では96〜05年で最富裕層の収入の伸びは最貧層の10倍。
 豊かな人ほど、より豊かになったのが実態だ。”そうです。

 そのフランスで4月22日に大統領選挙が行われますが、右派のサルコジ候補は、富裕層の流出を防ぐために、高額納税者への減税を主張し、社会党のロワイヤル候補でさえも、競争力を維持する観点から富裕層への増税には二の足を踏み、最低賃金の引き上げや、低家賃住宅建設など安全網充実に力点を置いているそうです。

 日本の前首相は、格差があるのは当たり前という、身も蓋もないことをおっしゃっいましたが、欧州でも格差が広がっているのですから、グローバリゼーションの負の側面は、弱者に露骨に現れるようです。