「『季刊芙蓉』へ投句」

 所属する結社「芙蓉俳句会」の機関誌『季刊芙蓉』に投句をしました。下記の十句です。

  やくざがシートベルト締め発進す朱夏
  散髪の帰りに立ち寄る菖蒲田
  喪服だろうがシャーベット頂きますよ
  短夜に迷惑メイル征伐す
  眼鏡掛けたまま午睡に誘はる
  五月雨に大学図書館で勉強す
  袷てふ季語の不思議を語り居り
  上野公園緑雨のレオナルド展
  消防活動終えて麦茶を振舞はれ 
  夏期講習会英文読めるようになり

 併せて七句の愛唱句を掲示しました。
 下記の通りです。
  鞦韆は漕ぐべし愛は奪ふべし  三橋鷹女
  廣島や卵食ふ時口ひらく    西東三鬼
  虹に謝す妻よりほかに女知らず 中村草田男
  淡雪の消えてしまへば東京都  加藤楸邨
  死なうかと囁かれしは蛍の夜  鈴木真砂女
  送り火や女で苦労してから来い 加藤郁乎
  もう痛くない亡骸へコート被せ 須川洋子