「防衛事務次官騒動」

 新しい防衛事務次官に、第3の候補者である人事教育局長の就任が、決まりました。

 現事務次官の守屋氏が、異例ともいえる事務次官歴5年目に突入した今月、小池防衛相は官房長を後任次官に任命したところ、それに守屋氏が反発し、結局、第3の候補者が任官することで、小池防衛相と現次官との痛み分けの決着となったのでした。

 ここで問題なのは、防衛省は、事務次官も法的には自衛隊員であり、文民である大臣の指揮下にあるにもかかわらず、守屋氏は、選挙で選ばれた大臣に反抗し、結局、大臣の意中の人物を事務次官に任官させないことで、大臣に反抗してもよいという悪例を残したことです。
 シビリアンコントロールを徹底しなければならない防衛省という組織では、致命的な今回の騒動だったのでした。