「日本のマスコミの知的水準」

 立花隆さんが、その著書『小林・益川理論の証明』(朝日新聞出版)の冒頭で、「とにかく、テレビから伝えられる情報はお二人のいわゆる“お人柄”ばかりで、そもそも彼らがどのような業績をあげたからノーベル賞の受賞にいたったのか、そしてそれはどういう意味を持つのかといった本質的なことはほとんど何も伝えられなかった。日本のマスコミの知的水準はこの程度なのかと思った」と記していますが、たしかに、自然科学の記事を、読者に興味深く伝える記事は、日本では稀少価値です。