「アメリカは大きすぎる」

 朝日新聞4日夕刊に掲載された、池澤夏樹「終わりと始まり」は、面白かった。

 それによると、「改めて世界を見れば、同じようなサイズの国々が並び立っている地域はそれなりに安定している。今、南米に極端な対立はない。ヨーロッパはEUでまずまずまとまっている。アフリカ諸国は痛めつけられた状態で安定してしまったと言うべきか。」

 問題は、米中の2大国なのだそうです。
 「どちらも日本に近いのは不運なことである。中国は地理的に近く、アメリカは心理的に近い。」
 「実際には、アメリカを小さくする魔法、中国に野望を捨てさせる魔法は存在しない。この先の十年も世界は大国に振り回されることになりそうだ。」

 たしかに、米中ともに、国が大きすぎるのですね。過ぎたるは、及ばざるが如し。