「永田和宏」

 昨年お亡くなりになり、ムーブメントを巻き起こした歌人河野裕子のご主人、永田和宏が初のエッセイ集『もうすぐ夏至だ』を白水社から上梓されました。

 続いて、今月号の『波』(新潮社)で、「河野裕子と私」−歌と闘病の十年と題する連載を始めました。
 そこに掲載されていた、河野が医師にガンを宣告された際、永田を詠んだ歌が次のものです。
  何といふ顔してわれを見るものか私はここよ吊り橋ぢやない 裕子