「政党名の英語表記」

  de facto standardという言葉は、聞いたことがあるでしょう。「事実上の標準」という意味で、「法による標準」de jure standardの対語です。

 たとえば、OSにおけるWindows、古くは、ビデオテープのVHS方式などが、de facto standardに当たります。

 20世紀以降、世界のde facto standardとしての言語は、英語です。インターネットが発達し、英語の世界化はますます加速されました。

 日本は現在、衆院選挙を前に、各党はその政策のアピールに余念がありません。
 そこで、各党のHPのURLを見ると、面白いことに気づきました。
 そこで多用されているのは、各党の英語表記でした。

 自民党は、http://www.jimin.jp/
 民主党は、http://www.dpj.or.jp/
 公明党は、http://www.komei.or.jp/
 共産党は、http://www.jcp.or.jp/
 社民党は、http://www5.sdp.or.jp/
 国民新党は、http://www.kokumin.biz/
 新党日本は、8月22日現在HPが見当たりません。

 上記のように、自民党国民新党を除いた政党は、英語表記をアドレスの一部に使っています。

 では、改めて、各党の英名表記を下に掲示します。

 自民党は、The Liberal Democratic Party of Japan
 民主党は、The Democratic Party of Japan
 公明党は、New Komeito
 共産党は、Japanese Communist Party
 社民党は、Social Democratic Party
 国民新党は、不明。

 ある党を除いては、ごく真っ当な英語表記をとっています。
 ここでいう、ある党とは、言うまでもありませんね。

 これ以上の発言は、差し控えさせていただきますが、その党のde facto standardとしての、英語観がよく現れているものだと、ぼくは改めて思い至った次第です。

 ちなみに、その政党が、まだNewを付ける前の英語表記は、the Clean Government Party(『小学館プログレッシブ和英中辞典』初版2刷;記載)でした。
 これならば、よく分かるのですが、どうして、英語では意味不明の現在の表記にしたのかは、もちろんぼくが知る由はありません。