「選挙のビラ配り」
選挙のビラ配りをすればすぐに分かりますし、たとえ、ビラ配りをしなくても、都会に住んでいる限り、まさか、選挙のビラ配りを見たことがない、という方はいらっしゃらないでしょう。
ビラ配りをしなくても構いませんが、時間があれば、時あたかも総選挙の真っ最中なのですから、ビラ配りを5分間だけで構いません。ごらんになると好い。
選挙のビラを手に取る方と取らない方とでは、どちらのほうが、より選挙に関心を抱いているか。
言うまでもなく、選挙のビラ、ないしはマニフェストを手に取り、熱心に読む方のほうが選挙により強い関心をお持ちだという前提は、成立しますね。
さて、それでは、選挙ビラを手に取る方はどんな方なのでしょうか。
これには、地域差や時間帯によって変動する要素がありますから、一概には言えませんが、ぼくの実感では、若年者よりは、中高齢者、女性よりは男性、の方がビラを手にとってくれます。
但し、もちろん、例外も多数いらっしゃいます。けれど、上記のことが実感なのです。
すると、当選した議員は、当然、より政治に関心の高い方向けの政策を、実行しようとするでしょう。
それは、そうです。
政治家は選挙で有権者の信任を得なければ、議席を得られないのですから。
すると、上記のように、よりビラを手に取ってくれる方に有利な政策を議員は推進するというテーゼに従って、たとえば、年金においては、若年者よりは老年者により配慮した法案に賛意を表すことになります。
事実、高齢者への年金・医療・介護給付を合計すると、社会保障給付の7割を占め、一方で子育てへの給付は3%しかなく、あきらかに、高齢者への給付の偏りがあるのですから、政治に関心を向けようとしない責任を、若年者は担わされているのです。
選挙で選ばれるのは、なにも、立候補者ばかりではなく、有権者自身でもあることは、忘れてはいけない事実なのです。