「不明確な日本の2大政党の違い」

 先の総選挙の結果、自民と民主の2大政党制への移行がほぼ確定したようです。

 ところが、とても困ったことにこの自民党民主党の違いが明確ではないのです。

 これは、橘木俊詔(京大教授)が11月2日の朝日新聞夕刊にも書いていることなのですが、“与野党それぞれの内部に、リバタリアン新自由主義)とリベラル(平等主義)の人を抱えている”のが現状だからです。

 ですから、“与党が割れ、民主党も割れ、社民党が西欧の社民に近づき、共産党が伝統的な左翼主義を放棄すれば、リバタリアンとリベラルの二つに再編成され、思想が明確に区分された真の意味の2大政党の対立となる”のです。

 そうして初めて我々は、理知的に、主体的に、政党を選ぶことができるようになるのです。