「3兆円負担撤回発言−ローレス米国防副長官」

 ローレス米国防副長官は、2日、訪米中の久間章生自民党総務会長ら与党議員団と国防総省で会談し、在日米軍再編の日本側負担総額を260億ドル(3兆円弱)とした自らの発言について、「細かく積み上げた数字ではない。日本の負担が米国より重いことを示す趣旨で言った」と述べ、積算根拠のない金額であることを認めて事実上撤回しました。

 それに関連して、米国高官にとって、3兆円は「小額」に過ぎないと、3日朝日新聞「経済気象台」『3兆円と99兆円』で、筆者の“岳”氏が、記します。

 昨年末の時点で、日本が保有している外貨準備高は、99兆円ですが、その内訳は、ほとんど米国債の購入に充てられています。
 それは、輸入代金の決済に使うためですが、それならば、20兆円もあれば充分だそうです。

 ところが、米国は日本がその米国債を売って、円を買うことはないと信じています。
 なぜならば、そうすれば、円が切り上がり、輸出主導の景気回復が果たせないからです。

 ちょうど今日は憲法記念日ですが、今回の在日米軍の再編協議をきっかけに、日米間のお金の流れについて、国会での本格的な論戦を見たいと思っているのは、ひとり“岳”氏ばかりではありません。